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オフセット・クレジット(J-VER)制度 方法論FAQ

1.全方法論共通

2.排出削減プロジェクト 共通

3.バイオマス系方法論 共通

4.森林吸収プロジェクト 共通

5.各方法論

1.全方法論共通

[1-1]ダブルカウントの防止のため、J-VER制度に対応していない各排出量取引制度や報告制度等に関しては各制度の報告様式の備考欄に情報を記入とありますが、どのように記載をしたらよろしいのでしょうか?

例えば、プロジェクト代表事業者等が「地球温暖化対策の推進に関する法律」の「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」(以下「報告制度」という。)の特定排出者に該当し、排出量を報告する場合には以下の通りご対応下さい。報告制度の特定排出者以外の制度等においても可能な限り準用してください。

  • 発行されたオフセット・クレジット(J-VER)を登録簿上で他者に移転した場合は、移転量等の情報を算定制度の「様式第2:温室効果ガス算定排出量の増減の状況に関する情報その他の情報」の「5.その他の情報」欄に記載すること。
    【記入例】
    平成○○年○月○日に発行されたオフセット・クレジット(J-VER)○トンCO2のうち、○トン分を移転しました。(プロジェクト名:○○地域における○○プロジェクト)
  • なお、プロジェクト参加者が複数存在する場合は、原則として、実際に当該プロジェクトに係る温室効果ガス排出源(吸収源)を有し、削減・吸収活動を実施した者が報告すること。
[1-2]試験所・校正機関はどのように探せばよいでしょうか?

試験所・校正機関に関する情報は以下のサイトをご覧ください。

公益財団法人日本適合性認定協会によるJIS Q17025の認定を取得している試験所・校正機関一覧
試験所:
校正機関:

(参考情報)
以下の一覧からも選択できますが、「MRA対応」と書かれた事業者の選択を推奨します。

独立行政法人製品評価技術基盤機構による試験所認定制度(JNLA)登録事業者一覧
社団法人 日本計量振興協会による計量法トレーサビリティ制度認定事業者一覧

2.排出削減プロジェクト 共通

[2-1]電気事業者の供給する電力の排出係数は、どの数値を適用すればよいでしょうか?

J-VER制度において、電気事業者の供給する電力の排出係数にどのデフォルト値を適用するかについては、「モニタリング方法ガイドライン(排出削減プロジェクト用)」等にて規定されています。これらの内容を要約すると、以下の通りです。

(参考)
「モニタリング方法ガイドライン(削減プロジェクト用)」

  • 2.2.1 電気事業者から供給された電力の使用 (2)排出係数
  • 参考:小規模電源の導入等により代替される系統電力の排出係数について
    「オフセット・クレジット(J-VER)制度における温室効果ガス算定用デフォルト値一覧」(J-VER制度デフォルト値一覧)」
  • 系統電力の排出係数のデフォルト値

●排出係数の種類
電気事業者の供給する電力の排出係数には、下記の2種類のデフォルト値があります。いずれも全国一律のデフォルト値であり、J-VER制度においては、これ以外は適用できません(登録時に電気事業者別排出係数を利用するとされていた場合であっても、今後の検証においては、このデフォルト値を用いることとする)。

  1. 全電源平均排出係数(受電端)
  2. 全電源平均排出係数と限界電源排出係数を併用(0~1年、1~2.5年、2.5~5年の段階的移行方式の排出係数)

参考:J-VER制度デフォルト値一覧(Ver2.0 平成24年1月13日版)における排出係数
単位:kgCO2/kWh(= tCO2/MWh)

  プロジェクト開始からの期間
0~1年目 1~2.5年目 2.5~5年目
限界電源 限界電源と
全電源の平均
全電源
全電源平均排出係数(受電端) 受電端 0.350
段階的移行方式の排出係数 受電端 0.55 0.45 0.350
発電端※1 0.49 0.403 0.316

※1:発電端を用いるのは、自然エネルギー等による発電プロジェクトで、かつ、その電力を電気事業者の電力網に供給(系統へ逆潮流)する場合
※2:デフォルト値とする排出係数が更新された場合には、J-VER制度デフォルト値一覧が改訂されるので留意すること
※3:方法論E003「木質ペレットストーブの使用」、E007「薪ストーブにおける薪の使用」では、電力の排出係数の単位として「tCO2/GJ」が用いられている。この場合、上表の排出係数を変換係数(3.6GJ/MWh)で除して電力の排出係数を算定すること。
  E003、E007の電力排出係数(tCO2/GJ)
    = 上記の電力排出係数(tCO2/MWh)÷ 変換係数3.6(GJ/MWh)

●排出係数の適用方法
「小規模電源の導入等により代替される系統電力」、すなわち電気事業者の供給電力量を削減する効果のあるプロジェクト(自然エネルギーによる発電プロジェクトや、電力使用量削減を行う省エネプロジェクト等)において、その電力供給の削減効果を算定する場合には、②段階的移行方式の排出係数を適用します。
上記以外は、基本的に①全電源平均排出係数(受電端)を適用します。

表:「②段階的移行方式の排出係数」を適用する プロジェクトタイプ例
プロジェクトタイプ 詳細条件 適用される箇所 種類
新エネルギーによる発電プロジェクト 自家消費の場合 新エネによる発電がなかった場合に、電気事業者が発電し、プロジェクト事業者が受電していた電力量 受電端
電気事業者の電力網に供給(逆潮流)する場合 新エネによる発電がなかった場合に、電気事業者が発電し、電力網(系統)に供給していた電力量 発電端
電力使用削減
プロジェクト
省エネが行なわれなかった場合に、電気事業者が余分に発電し、プロジェクト事業者が受電していた電力量 受電端

●「②段階的移行方式の排出係数」の適用に関する留意事項等

  • 発電設備に付帯する補機等、プロジェクトで導入される設備において、電気事業者の供給する電力(系統電力)を新たに使用する場合には、当該電力使用量については①全電源平均排出係数(受電端)を適用すること。
  • 省エネプロジェクトにおいて、削減前の電力使用量から削減後の電力使用量を差し引いて削減効果を算定する場合には、削減前電力量(ベースライン排出量)、削減後電力量(プロジェクト排出量)のいずれも②段階的移行方式の排出係数を適用すること。
  • 本提案方式を採用するプロジェクト事業者等は、プロジェクト対象となる電源設備が小規模電源であることを証明しなければならない。また、本提案方式に従い、対応する事業における系統電力の排出係数として限界電源排出係数を用いる場合、プロジェクト事業者等は全電源平均排出係数を用いた温室効果ガス排出削減量の試算を付すこととし、その数値の正確性を証明しなければならない。本提案方式の代わりに全電源平均排出係数を用いることも可能であるが、その場合、プロジェクト事業者は温室効果ガス排出削減量が保守的に算定されることを証明する必要がある。なお、各電源平均排出係数の適用の最終的な可否については、J-VER認証委員会で審査を行うものとする。
  • その他、「モニタリング方法ガイドライン(削減プロジェクト用)」等の関連文書に規定される事項にも留意すること。
  • いずれの排出係数を適用するかについては、各プロジェクトの「モニタリング計画書」の「Ⅱ算定式」等に明確にしておくことが望ましい。また、限界電源排出係数を適用する場合は、全電源平均排出係数を用いた温室効果ガス排出削減量の試算を「B6.想定排出削減量」の()内に付し、妥当性確認機関による確認を受けること。

[2-2](ボイラーが関連する方法論 共通)ボイラーの効率ηPJはどのように算定するのでしょうか?

JIS規格(JIS B 8222:陸用ボイラ-熱勘定方式)又はJIS規格に準ずる算定方法を用いて算定してください。なお、ボイラー効率の一般的な算定式として「実蒸発量×(蒸気の比エンタルピー-給水の比エンタルピー)÷(燃料消費量×燃料発熱量)」などがあります。

3.バイオマス系方法論 共通

[3-1]バイオマス燃料を用いるプロジェクトにおいて、自ら製造したバイオマスをプロジェクト排出活動(原料収集運搬、バイオマス製造、バイオマス運搬等を含む、方法論に規定された全ての排出活動)で使用している場合(以下、これを「自家消費」という)、プロジェクト排出活動に伴うCO2排出量はどのように算定すればよいのでしょうか?

バイオマスの自家消費がある場合、排出活動に伴う全排出量(図中E)は、 バイオマスの全製造量(図中X)のうち自家消費分(図中X0)を除いた製造量(図中X1+X2)に係ると考えます。
従って、プロジェクト排出量としてEをプロジェクト利用分のバイオマス(X1)とそれ以外の用途分のバイオマス(X2)に按分する場合は※、プロジェクト排出量=E × X1/(X1+X2) と算定します。X2が不明であって、X0がモニタリングできる場合等には、プロジェクト排出量=E × X1/(X-X0)として算出することもできます。

  1. E は、 自家消費分を除いたX1+X2の製造にかかる排出と捉える
  2. X1への按分は、 E × X1/(X1+X2) = E × X1/(X‐X0)

※最初からプロジェクト利用分のバイオマス(図中X1)のみについてプロジェクト排出量を把握している場合には按分そのものが不要です。

[3-2]バイオマス燃料の含水率の計測は自社で行っても良いのでしょうか?

含水率の計測には専門的な知識と正しい試験方法での実施が必要なことから外部機関への委託が推奨されますが、適切に精度管理された計測器で適切な試験方法にて実施できる場合には、自社計測も認められます。
自社計測を行う場合には、原則としてJIS規格(JIS IS Z7302-3:廃棄物固形化燃料-第3部 水分試験方法)に基づいた計測を行って下さい(但し、試料量、乾燥温度、乾燥時間については、木質バイオマス試料に対応した値に適宜変更して下さい)。加熱乾燥式水分計等を用いた計測ではJIS規格で定める試験方法と異なる方法となりますが、JIS規格同様の高い精度を確保するため、水分計の質量や温度の校正を行い、説明書に示される適切な試験方法で実施してください。
なお、校正結果や試験方法については、検証時に確認を求められますので関連資料は全て保管する必要があります。

4.森林吸収プロジェクト共通

[4-1]モニタリングを行った結果、対象森林において、スギ及びヒノキが明確に分類できる地点が無かった場合(混交林の場合)は、どのようにモニタリングエリアを設置すればいいでしょうか?

以下、①②の方法が考えられます。
①モニタリングエリアについては、モニタリングガイドライン(森林管理プロジェクト用) II-4ページ「1.1.2 モニタリングエリア設定に関する留意点 (1) 林齢・樹種が混在している場合のグルーピングの取扱い」に、以下の説明があります。
「モニタリングを行った結果、林齢・樹種ごとの林境が明確に区分出来ない状況を検証機関が検証時に認めた場合には、最高林齢の数値を用いて算定する等、成長量を保守的に算定することを前提に、各林分のモニタリングエリアの統合(以下、グルーピングという)を行うことができる」

したがいまして、検証機関により、当該対象森林が明確に区分できない混交林であることが認められた場合、保守的な成長量の算定を行うことが可能になります。 なお、「保守的な成長量の算定」はプロジェクト毎に様々な算定方法が考えられますが、プロジェクト事業者は保守的であることを文書にて説明するとともに、検証機関はその説明の妥当性について確認し、記録に残す必要があります。

また、小規模プロジェクト(年間吸収量500t-CO2以下/年)の場合は、一定の条件を満たせば、プロジェクト計画時においてもグルーピングが可能となっています。詳しくは、モニタリング方法ガイドライン(森林管理プロジェクト用)「1.1.2 モニタリングエリア設定に関する留意点 (1) 林齢・樹種が混在している場合のグルーピングの取扱い」の項目を参照してください。

②植栽時の樹種ごと・林齢ごとの植栽本数・本数密度、植栽後の樹種ごと・林齢ごとの間伐率等の情報が文書等により確認でき、それらの情報を勘案した結果、現時点における林況(立木本数や本数密度等)と相違ないと検証機関が合理的に判断できる場合には、植栽本数等の情報を基に樹種ごと・林齢ごとの面積を測定することができます。(植栽時の樹種ごと・林齢ごとの本数密度、植栽後の樹種ごと・林齢ごとの間伐率が一律である場合は、植栽本数を基に面積を比例按分して求める等)

[4-2]広葉樹のモニタリングに際し、モニタリング方法ガイドライン(森林管理プロジェクト用)に示されているような樹高と林齢との関係による地位指数曲線が入手できなかった場合、吸収量はどのように算定したらよいのでしょうか?

個別プロジェクトごとに当該森林において、最適なモニタリング方法をプロジェクト代表事業者等からご提案いただき、妥当性確認機関がその妥当性を判断することになります。
例えば、以下のような事例が該当します。

(例)
LYCSをはじめとしたシステム収穫表、当地の国有林の収穫予想表等の情報を収集し、当地の林業研究センター等にも相談したが、樹高データが入手できなかったことから、以下の措置を提案し、妥当性確認機関が妥当と判断した。
(ア)モニタリング方法ガイドラインに準拠してモニタリングプロットを設定する。
(イ)設定されたモニタリングプロット内の毎木調査に基づき、立木幹材積表等を用いて単位面積あたりの材積を求める。
(ウ)各モニタリングプロットにおける単位面積あたりの材積が、収穫予想表等に示された最下位の材積量以上であることを確認できた場合は最下位の材積量に基づく吸収量算定を行い、最下位の材積量に満たなかった場合は温室効果ガス吸収があったとはみなさない。

[4-3]混交林において、樹種ごと・林齢ごとの面積を測定するにあたり植栽本数等の情報を用いることはできるのでしょうか?

植栽時の樹種ごと・林齢ごとの植栽本数・本数密度、植栽後の樹種ごと・林齢ごとの間伐率等の情報が文書等により確認でき、それらの情報を勘案した結果、現時点における林況(立木本数や本数密度等)と相違ないと検証機関が合理的に判断できる場合には、植栽本数等の情報を基に樹種ごと・林齢ごとの面積を測定することができます。(植栽時の樹種ごと・林齢ごとの本数密度、植栽後の樹種ごと・林齢ごとの間伐率が一律である場合は、植栽本数を基に面積を比例按分して求める等)

【計算例】
区分 A樹種 B樹種 面積の測定
植栽時の植栽本数 約30,000本 約30,000本 データあり
植栽時の本数密度 約3,000本/ha 約2,500本/ha データあり
間伐率 約30% 約40% データあり
現時点における立木本数 約21,000本 約18,000本 機関は林況を目視確認
現時点における本数密度 約2,100本/ha 約1,500本/ha 機関は林況を目視確認

植栽本数だけで単純に按分するのではなく、植栽時・現時点における本数密度等の情報も勘案する必要がある。
例えば、全体の面積が22haだとした場合、植栽時の本数密度が同じであった場合はA,Bの面積は以下のとおりとなる。
22ha×(30,000本÷60,000本)=11ha
しかし、植栽時の本数密度が異なる場合は、計算は以下のとおりとする必要がある。
A:B=3,000本/ha:2,500本/ha=6:5
A=22ha÷11×5=10ha
B=22ha÷11×6=12ha

[4-4]実測データを使用した森林GIS情報によりモニタリングを実施する場合、具体的にどのような森林GISであればよいのでしょうか?

森林GIS情報の要件は、「森林GIS内の森林計画図情報が実測結果に基づいていること」が原則であり、妥当性確認においては、この実測結果についての原データの写しなどの情報提供が求められることになります。また、当該原データが存在していない場合でも、原データについて、森林計画図が確実な管理体制下で実測結果に基づき更新されている場合は、実測結果に基づいている要件を満たすものと考えられます。この場合でも、妥当性確認において、当該データの更新記録や実測結果等についての情報提供が求められることになります。

[4-5]間伐と除伐について、都道府県ごとに定義が異なる場合があります(若齢林での間伐は除伐に含める場合等)。この場合、森林施業計画への認定を行っている市町村等の自治体が設定している定義にしたがえばよいのでしょうか?あるいは、J-VER制度として間伐と除伐を定義しているのでしょうか?

J-VER制度で対象となる間伐は、「市町村森林整備計画等に定められた方法に基づくもの」と方法論に定められており、これ以外に間伐の定義を設けておりません。したがって、当計画に定められた方法で実施された間伐であれば、J-VER制度の対象となります。
なお、除伐については現在の森林吸収の方法論では対象となりません。

[4-6]森林計画図が整備されていれば、当該面積の値を用いて吸収量の算定を行うことができるでしょうか?

森林計画図は、都道府県の業務の参考資料として整備されたものであり、山林の境界や面積等について証明する資料ではない旨の注意書きがされているところもあるなど、各都道府県によって取り決めが異なっている状況のようです。
したがいまして、森林計画図であることをもって面積が実測されていることが保証されているものとはいえません。
J-VER制度としては対象となる森林が実測されていることが条件ですので、森林計画図が実測に基づいているものであることを証明していただければ採用可能です。

[4-7]地位級は必ず30haごとにモニタリングをしなければいけないのでしょうか?省略は可能でしょうか。

モニタリング方法ガイドラインに基づき、地位は30haごとに特定する必要があります。対象森林の面積が数万haに及んだ場合、地位特定の作業が数百箇所になりますが、発行されるクレジットの正確性・信頼性を確保する観点からは、モニタリング箇所を減らすことはできません。

[4-8]モニタリング全般と地位の実測は、プロジェクト期間内で毎年行なう必要があるのでしょうか?

モニタリング方法ガイドラインの「モニタリング・算定対象期間」の項目においては、「プロジェクト事業者は、モニタリング・算定対象期間を任意で決定することができる」と記載されており、モニタリングを実施する時期や回数については、制度上のルールはありません。
クレジットの認証を受けるためには、認証依頼の前に検証機関による検証を受ける必要があり、検証を受ける前には、必ずモニタリングを実施することになります。例えば、5年分の吸収量を一括してクレジット化するのであれば、プロジェクト開始から5年後に1度だけモニタリングを実施すればよいことになります。また、毎年クレジット化するのであれば、モニタリングも毎年実施する必要があります。
なお、地位の実測頻度については、モニタリングガイドラインⅡ-20ページに以下の説明があります。

「プロジェクト対象地の地位は基本的に変化することはない。したがって、プロジェクト開始後、1回目のモニタリングで特定した後、2回目以降のモニタリングでは地位を特定する作業を省略できる」

[4-9]森林施業を実施した小班内に路網が整備されている場合、森林施業を実施した面積から路網分の面積を差し引く必要があるでしょうか?

原則として、森林内の路網が森林として土地登記されていれば、森林に含まれることとします。道路(一般道や農道)として土地登記されている場合は、森林面積から差し引くことになります。
ただし、当該林分が補助金受給対象地であって、伐開した面積分込で補助金を受給している場合は、敢えて面積から控除する必要はありません。
路網のうち林業専用道と森林作業道は上記を考慮した上で対象森林面積から除外することとしていますが、各都道府県の運用に従って作成される森林施業計画・森林経営計画書において、森林作業道については森林面積に含む場合と含まない場合とがあることから、森林作業道が森林面積に含まれる場合であって、森林作業道の面積を測量する必要がある場合は、森林面積から控除しなくてもよいこととします。
なお、森林作業道の面積を測量されている場合は、原則、森林面積から除外することとします。

[4-10]1度プロジェクトが登録された後、森林施業計画単位でプロジェクト対象面積(バウンダリ)を広げることは可能でしょうか?

1度プロジェクトが登録された後、森林施業計画単位でプロジェクト対象面積(バウンダリ)を広げるためには、変更承認依頼が必要です。また、変更承認依頼の内容を委員会で審議した結果、再度妥当性確認が必要と判断される場合もあります。

[4-11]森林管理プロジェクトの場合、一度の施業とモニタリングを実施することによって当該年度分の吸収量等が算出できますが、年度の途中に吸収量の検証を受ける場合、どこまでの吸収量が認められるのでしょうか?

実施規則第2章2.2⑥において、検証機関が、検証の対象とできるモニタリング対象期間は検証報告書発行日以前のものである旨の記載があり、また第2章⑧-2において各年度の吸収量算定結果は月ごとに分割することができ、当該年度内の吸収量を12等分して経過月数分をかけて算定した値からt未満の切り捨て行うことにより算出するものとする、との記載があります。よって、対象とできる吸収量は、検証報告書の発行日の前月末までが最大となります。算定の方法としては、当該年度の吸収量を月割で計算することになります。

[4-12]GPSで面積(活動量)を実測する場合、要求される測量精度はどういったものでしょうか?

モニタリング方法ガイドラインでは、「GPS等によるコンパス測量以外の方法についても、コンパス測量と同等の精度もしくは間伐等の補助金の申請において必要となる測量精度(閉合差「5/100」)を満たすものについては、適用可能とする」と規定されています。
GPS測量の場合、閉合差という考え方は馴染まず、誤差については個体差(機種に依る差異)が大きいものと考えられますが、GISデータとして所有されている森林基本図やオルソ画像に、重ね合わせずれがないかを確認することで、コンパス測量でいう閉合差5/100程度の誤差は満たしていることを証明する方法などが考えられます。

[4-13]測定機器のキャリブレーション等の要・不要はどのように判断すればよいでしょうか。

各測定機器の取り扱い説明書においてキャリブレーション等が必要と定められていれば、そちらに従ってください。しかし、取り扱い説明書にキャリブレーションに関する記載がない場合、取り扱い説明書を紛失してしまった場合等は、下記のキャリブレーション等の要・不要整理表をご参照いただき、適宜ご判断ください。

パラメータ キャリブレーション等の要・不要整理表適用される箇所
不要
森林面積 光学測量機(ポケットコンパスなど)、 光波測量機(トータルステーションなど) GPS測量機及び複合測量機 測量用ポール・ターゲット、 巻尺・間縄、 三脚など
胸高直径 直径巻尺、輪尺
平均樹高 超音波樹高測定器・簡易測高器 測竿(検測桿)

※一般的に想定される事例を取りまとめたものであり、全てに当てはまるとは限りません。本表は参考限り。

[4-14]適格性基準の条件2のところに「2013年3月31日までの計画策定がされていること」とありますが、森林施業計画の計画期間がそれ以前で終了しているものについては申請できないのでしょうか?

森林施業計画の計画期間が2013年3月31日以前で終了する場合、妥当性確認時において、それ以降の森林施業計画が認定されていることまでは求めませんが、プロジェクト計画書C.1.3項にて、少なくとも2013年3月31日までは引き続き施業計画認定を継続する意思を示していただくことになります。ただし、プロジェクト計画におきましては2013年3月31日までの計画が必要となります。

[4-15]申請において必要な面積条件はあるでしょうか?

J-VER制度における面積の要件はありません。J-VER制度においては、方法論の適格性条件3が森林施業計画の認定等となっています。しかし、その森林施業計画の要件は30ha以上となっていることから、30ha未満の単独での事業は森林施業計画の要件を満たしません。森林施業計画が妥当であれば、申請する面積は30ha未満でも問題はありません。ただし、経済的な観点から、小面積での申請は、妥当性確認・検証費用の単位面積あたりの負荷が大きくなりやすいことに留意が必要です。

[4-16]プロジェクト対象の森林において、森林所有形態などを含めた複数の権利所有者が含まれる場合、要求されている森林の永続性担保にかかる確認は、誰に対して、どこまで実施すればよいのでしょうか?

権利所有者については複雑に入り組んでいる場合も多く、一概にどういった方法で、誰に対して確認を行えば永続性が担保されるとみなせるかを明確にすることは難しいと考えられます。そのため個々のプロジェクト毎に、その妥当性を確認していただくことになります。

永続性を担保するために、制度で要求しているのは、次の点です。

  1. 当該プロジェクト登録日以降、平成35年3月31日までの間に、当該プロジェクトが実施された対象地において、土地転用(収用などの避けがたい土地転用を除く)及び不適切な主伐(方法論R001ならびにR002における適格性基準条件2に反する主伐及び伐採後の放棄)等温室効果ガス吸収量を消失させる行為を行わないこと。
  2. 当該プロジェクト登録日以降、平成35年3月31日までの間に、第三者に当該プロジェクトが実施された対象地を譲渡する契約を行う際には、譲受人に上記内容を継承させること。

上記要求事項の確認方法は、以下のとおりです。

【プロジェクト対象森林の所有者が、プロジェクト代表事業者等に含まれない場合】
プロジェクト代表事業者等と森林所有者の間で永続性の担保についての確認・合意。
プロジェクト対象森林について、土地所有者以外に権利を有する者(入会権者等)が存在する場合も、永続性担保について確認・合意。

【間伐促進型プロジェクトで、プロジェクト対象地に含まれない森林所有者がいる場合】
間伐を実施しない森林所有者に対して、永続性を担保するために実施した説明会等の証拠。
プロジェクト対象地に含まれない森林について、所有者以外に権利を有する者(入会権者等)が存在する場合も、永続性担保に必要な説明会等の証拠が必要。

[4-17]複数の施業計画をひとつのプロジェクトとして申請することは可能でしょうか。また、その際に隣接する林分である必要があるでしょうか?

複数の施業計画をひとつのプロジェクトとして申請することは可能です。また、施業計画が地理的に隣接していない場合、又は施業計画が複数の自治体にまたがっている場合も申請は可能です。

[4-18]森林施業計画から森林経営計画へ移行した場合、どのような対応が必要でしょうか?

新たに森林経営計画の認定を受けられたことについて、変更承認依頼書を関連資料と共に制度事務局へ提出いただく必要があります。
J-VER制度におけるプロジェクトの範囲は従前の森林施業計画の対象森林となりますので、従前の森林施業計画対象森林ではない森林が森林経営計画に加わった場合、従前の森林施業計画対象森林ではない森林の森林所有者からの永続性を確保するための同意書は不要となります。

<提出書類>
  • 変更承認依頼書
  • 新たに認定を受けた森林経営計画の認定書及び森林経営計画
  • プロジェクト計画書(新たな森林経営計画認定番号を反映したもの)

森林経営計画対象森林が従前の森林施業計画の全ての対象森林を含む場合
森林施業計画から森林経営計画への移行にあたり、認定番号のみの変更である場合(森林施業計画の対象森林と森林経営計画の対象森林が同一で、プロジェクト対象森林における変更がない場合)は、認定番号のみの変更であることが制度事務局によって確認された時点で変更が認められ、認証委員会においては報告事項として扱われます。

また、認定番号のみの変更ではない場合(森林施業計画の対象森林と森林経営計画の対象森林が同一ではない場合やプロジェクト対象森林における変更がある場合等)は、実施規則Ver4.2「④登録」「⑥モニタリング報告書の検証」の別紙で定める変更手続きに従うことになります。

森林経営計画対象森林が従前の森林施業計画の全ての対象森林を含まない場合
森林経営計画対象森林に含まれない従前の森林施業計画の対象森林において、プロジェクト対象地がある場合、従前の森林施業計画の認定期間終了日以降の当該プロジェクト対象地からの吸収量については除外いただくことになります。
また、森林経営計画対象森林に含まれない従前の森林施業計画の対象森林の永続性担保のため、変更承認依頼書と共に以下の書類についてもご提出いただくことになります。

<追加で提出する書類>
  • 森林経営計画対象森林に含まれないことについてのプロジェクト代表事業者等の責に帰すべきではない正当な理由を示す書類
  • 永続性担保期間内に違約事象に該当するような行為(吸収量の永続性を消失させるような行為)を行わないことを約束する書類

さらに永続性担保期間(2023年3月31日まで)終了後には森林管理台帳等を制度事務局にご提出いただく必要があります。

なお、森林施業計画から森林経営計画へ移行するにあたり、認定期間の継ぎ目に空白期間が生じた場合については[FAQ4-19]にて記載します。

[4-19]森林施業計画から森林経営計画へ移行するにあたり、認定期間の継ぎ目に空白期間が生じてしまった場合どのような対応が求められるのでしょうか?

新たに森林経営計画の認定を受けられたことについて、変更承認依頼書を関連資料と共に制度事務局へ提出いただくとともに([FAQ4-18]参照)、次の書類についても提出いただく必要があります。

  1. 空白期間が生じた理由がプロジェクト代表事業者等の責に帰すべきではない正当な理由であることを示す書類(理由が書かれた文書とその根拠資料)
  2. 空白期間中に適切な森林管理を行い違約事象に該当するような行為(吸収量の永続性を消失させるような行為)がなかったことを示す書類
  3. 上記提出いただいた書類をもとに、空白期間をどのように扱うかについてオフセット・クレジット(J-VER)制度認証委員会※で審議がなされますが、空白期間がクレジット発行対象期間内か永続性担保期間中かによって以下のとおり扱いが異なります。

    空白期間がクレジット発行対象期間内(2013年3月31日まで)である場合
    上記書類により「事業者の責に帰すべきでない正当な理由である」と判断され、「違約事象に該当するような行為(吸収量の永続性を消失させるような行為)がなかった」と認められる場合は、空白期間における吸収量について認証を受けることが出来ます。
    一方、「事業者の責に帰すべきでない正当な理由である」と判断されない場合、あるいは「違約事象に該当するような行為(吸収量の永続性を消失させるような行為)がなかった」と認められない場合は、空白期間における吸収量の認証を受けることは出来ません。

    空白期間がクレジット発行対象期間以降(2013年4月1日)、永続性担保期間内(2023年3月31日まで)である場合
    上記書類により「違約事象に該当するような行為(吸収量の永続性を消失させるような行為)がなかった」と判断された場合は、違約事象とはなりません。
    一方で違約事象に該当するような行為(吸収量の永続性を消失させるような行為)があったと判断された場合、発行済みクレジットの補填義務が生じることになります。

    ※ 参照箇所:実施規則Ver4.2「⑧-2 吸収プロジェクトに係る特別措置」の別紙で定める所要の措置(5)①、②及び③

    ※ オフセット・クレジット(J-VER)制度認証委員会の開催は2013年度上期までを予定しており、以降は制度管理者(環境省)により「違約事象」に該当するか否かの判断がなされます。

5.各方法論について

[5-1] E001.化石燃料から未利用の木質バイオマスへのボイラー燃料代替について

[5-1-1]未利用材を燃焼することに伴うCO2排出量は算定しなくてよいでしょうか?

算定する必要はありません。未利用材を燃焼させると当然CO2は発生しますが、樹木はその成長過程で同量のCO2を大気中から吸収するため、未利用材からのCO2排出量は、長期的な視点に立つとゼロとみなすことができます。

[5-1-2]既存のボイラーの改修/更新工事に伴うCO2排出量は算定しなくてよいでしょうか?

排出削減量の計算を簡素化するために、既存ボイラーの改修/更新工事や新設ボイラーの導入に伴うCO2排出量は考慮する必要はありません。

[5-1-3]未利用材の事前処理によるCO2排出量とはどのようなものですか?

未利用材の破砕や選別など、ボイラー投入前に必要とされる未利用材の処理工程からのCO2排出量を対象とします。なお、事前処理がボイラーとは異なる事業所で実施された場合は、当該事業所におけるCO2排出量の算定・モニタリングが必要です。

[5-1-4]算定対象期間が1年でない場合にも、本方法論の算定式は適用できるのでしょうか?

本方法論では算定対象期間が1年の場合を例とした算定式を示していますが、算定対象期間に応じて適宜パラメータをあわせることが適切です。例えば、算定対象期間が1ヶ月の場合は、1ヶ月での未利用材使用量や運搬車両の走行距離等、算定に必要なパラメータを全てモニタリングし、算定に用います。モニタリングは、定められた測定頻度より頻繁に実施されることは妨げません。
なお、定められた測定頻度を上回る頻度で測定した場合には、下記いずれかの方法を選択することができます。

  1. 測定した頻度毎に算定する
  2. 規定の測定頻度毎に平均値をとる

[5-1-5]未利用材をチップ化して燃料利用するプロジェクトも対象になりますか?

対象になります。その場合、チップ化事前処理工程でのエネルギー消費量に伴うCO2排出量や、チップの運搬に伴うCO2排出量もプロジェクト排出量として計上する必要があります。

[5-1-6]補助燃料として使用する化石燃料や電力の消費量はどのように算定するのでしょうか?

補助燃料として使用する燃料消費量は、プロジェクトの実施によって追加的に使用する分のみを対象とすることとしています。例えば、ベースライン(プロジェクトを実施しない場合)でもプロジェクトでも同じ補助燃料を使用する場合、プロジェクトでの燃料消費量からベースラインでの燃料消費量を差し引いた分が、プロジェクトの実施によって追加的に使用する分となります。
ただし、ベースラインでの補助燃料の消費量が把握困難な場合、保守性の観点からプロジェクトでの補助燃料消費量のみを算定対象とします。

[5-1-7]本事業で使用する木質バイオマスに含有される国産の未利用材以外のバイオマスの割合は、どのように把握すればよいでしょうか?

例えば、以下の方法があります。

  • 当該製材工場等が使用する木材の容積・重量比率から把握する。
  • 当該製材工場等において、本事業に使用されるバイオマスと同じ保存場所に運び込まれるバイオマス種類ごとの容積・重量比率から把握する。

なお、国産の未利用材以外のバイオマスの割合は、原則として1年間毎に測定して下さい。ただし、仕入木材の構成に大きな変化が生じた場合には改めて測定して下さい。

[5-1-8]適格性基準の条件2に「※建築廃材は対象外」という条件がありますが、原料となる木材が建設工事に伴う廃棄物であった場合、その木材は対象とすることはできないのでしょうか?

「※建築廃材は対象外」としている主旨は、建設リサイクル法の「建築物等に係る分別解体等及び再資源化等の義務付け」により、有効利用が促進されていることにあります。
ただし、分別解体等・再資源化等の対象となるのは、あくまで"建設資材"の特定建設資材(木材もこれに含まれる)であることから、建設工事に伴う廃棄物であっても、"建設資材"でなければ(例えば、伐採木、伐根材、梱包材等であれば)対象とすることができます。

[5-1-9]適格性基準の条件2の説明に「林地残材以外の木質バイオマス(製材端材等)については、未利用又は廃棄物であったことを何らかの方法で証明することが求められる。」とありますが、木質バイオマスの仕入先(製材所等)から"廃棄物"として処理されている木質バイオマスは同条件を満たすことになりますか。

方法論上の適格性条件の説明<未利用の木質バイオマスに限定>に記載されていますとおり、「プロジェクトが実施されない場合でもエネルギー利用されていたと想定される木質バイオマスを、化石燃料と代替しても追加的なCO2削減にはならない」ため、廃棄物として処理された木質バイオマスであっても、既にエネルギー利用されている場合は対象外となります。
従いまして、未利用の木質バイオマスであるか否かを判断するにあたっては、現に埋立処理や単純焼却処理といった廃棄がなされている「廃棄物」であることをご確認いただく必要があります。

[5-2] E002.化石燃料から木質ペレットへのボイラー燃料代替

[5-2-1]木質ペレットを燃焼することに伴うCO2排出量は算定しなくてよいでしょうか?

算定する必要はありません。木質ペレットを燃焼させると当然CO2は発生しますが、樹木はその成長過程で同量のCO2を大気中から吸収するため、未利用材からのCO2排出量は、長期的な視点に立つとゼロとみなすことができます。

[5-2-2]既存設備の改修/更新工事に伴うCO2排出量は算定しなくてよいでしょうか?

排出削減量の計算を簡素化するために、既存設備(ボイラー等)の改修/更新工事や新規設備の導入に伴うCO2排出量は考慮する必要はありません。

[5-2-3]算定対象期間が1年でない場合にも、本方法論の算定式は適用できるのでしょうか?

本方法論では算定対象期間が1年の場合を例とした算定式を示していますが、算定対象期間に応じて適宜パラメータをあわせることが適切です。例えば、算定対象期間が半年の場合は、半年での未利用材使用量や運搬車両の走行距離等をモニタリングし、算定に用います。

[5-2-4]木質ペレットを同一都道府県内で使用する場合、運搬に伴うCO2排出量は算定しなくてよいのでしょうか?

木質ペレットが使用されなかった場合に使用されていた化石燃料(灯油等)も、石油が輸入された港や製油所から消費地まで同じように運搬されており、CO2を排出しています。本方法論では木質ペレットを同一都道府県内で使用する場合には、化石燃料の輸送距離と同程度とみなすため、算定する必要はありません。

[5-2-5]木質ペレットの品質規格はあるのでしょうか?

財団法人 日本住宅・木材技術センターが自主規格を作成しておりますので、こちらもご参照ください。

木質ペレット品質規格原案

[5-2-6]補助燃料として使用する化石燃料や電力の消費量はどのように算定するのでしょうか?

補助燃料として使用する燃料消費量は、プロジェクトの実施によって追加的に使用する分のみを対象とすることとしています。例えば、ベースライン(プロジェクトを実施しない場合)でもプロジェクトでも同じ補助燃料を使用する場合、プロジェクトでの燃料消費量からベースラインでの燃料消費量を差し引いた分が、プロジェクトの実施によって追加的に使用する分となります。
ただし、ベースラインでの補助燃料の消費量が把握困難な場合、保守性の観点からプロジェクトでの補助燃料消費量のみを算定対象とします。

[5-2-7]木質ペレットの原料の一部の含有される国産の未利用材以外のバイオマスの割合は、どのように把握すればよいでしょうか?

例えば、以下の方法があります。

  • 当該ペレット工場が使用するバイオマス種類ごとの容積・重量比率から把握する。
  • 当該ペレット工場において、ペレット原料として使用されるバイオマスと同じ保存場所に運び込まれるバイオマス種類ごとの容積・重量比率から把握する。

なお、国産の未利用材以外のバイオマスの割合は、原則として1年間毎に測定して下さい。
ただし、仕入原材料の構成に大きな変化が生じた場合には改めて測定して下さい。

[5-2-8]木質ペレットの含水率は計測しなくてもよいのでしょうか?

木質ペレットの単位発熱量の計測方法によって異なります。
方法論E002(木質ペレットボイラー)では、下記の算定式で代替熱量を算出します。
ペレット重量[ton]×単位発熱量[GJ/ton]
一方、方法論E001(木質バイオマスボイラー)では、下記の算定式で算出します。
バイオマス重量[dry-ton]×(1-含水率)×単位発熱量[GJ/dry-ton]
E001では絶乾ベース(Dry base; 水分を含まない状態)で単位発熱量を把握しているのに対して、E002は湿潤ベース(Wet base; 水分を含んだ状態)で把握していることを示しています。
ただし、E002の場合でも木質ペレットの単位発熱量を絶乾ベースで把握することを妨げるものではありません。絶乾ベースで把握した場合には、木質ペレットの含水も把握したうえで、E001と同様の計算によって代替熱量を算出することが可能となります。

[5-2-9]適格性基準の条件2に「※建築廃材は対象外」という条件がありますが、原料となる木材が建設工事に伴う廃棄物であった場合、その木材は対象とすることはできないのでしょうか?

「※建築廃材は対象外」としている主旨は、建設リサイクル法の「建築物等に係る分別解体等及び再資源化等の義務付け」により、有効利用が促進されていることにあります。ただし、分別解体等・再資源化等の対象となるのは、あくまで"建設資材"の特定建設資材(木材もこれに含まれる)であることから、建設工事に伴う廃棄物であっても、"建設資材"でなければ(例えば、伐採木、伐根材、梱包材等であれば)対象とすることができます。

[5-2-10]適格性基準の条件2の説明に「林地残材以外の木質バイオマス(製材端材等)については、未利用又は廃棄物であったことを何らかの方法で証明することが求められる。」とありますが、木質バイオマスの仕入先(製材所等)から"廃棄物"として処理されている木質バイオマスは同条件を満たすことになりますか。

方法論上の適格性条件の説明<未利用の木質バイオマスに限定>に記載されていますとおり、「プロジェクトが実施されない場合でもエネルギー利用されていたと想定される木質バイオマスを、化石燃料と代替しても追加的なCO2削減にはならない」ため、廃棄物として処理された木質バイオマスであっても、既にエネルギー利用されている場合は対象外となります。
従いまして、未利用の木質バイオマスであるか否かを判断するにあたっては、現に埋立処理や単純焼却処理といった廃棄がなされている「廃棄物」であることをご確認いただく必要があります。

[5-3] E003.木質ペレットストーブの使用

[5-3-1]木質ペレットを燃焼することに伴うCO2排出量は算定しなくてよいのでしょうか?

算定する必要はありません。木質ペレットを燃焼させると当然CO2は発生しますが、樹木はその成長過程で同量のCO2を大気中から吸収するため、未利用材からのCO2排出量は、長期的な視点に立つとゼロとみなすことができます。

[5-3-2]既存設備の改修/更新工事に伴うCO2排出量は算定しなくてよいのでしょうか?

排出削減量の計算を簡素化するために、新規設備の導入に伴うCO2排出量は考慮する必要はありません。

[5-3-3]未利用材の運搬に伴うCO2排出量は考慮する必要があるのでしょうか?

対象設備での燃料使用のために新たに運搬作業が行われますので、CO2排出量を考慮する必要があります。運搬に伴うCO2排出量は、省エネ法に基づく燃費法や改良トンキロ法のデフォルト値を使用して算定することも可能です。改良トンキロ法による算定では、輸送距離と運搬重量のみ把握すれば簡易的に運搬に伴うCO2排出量を計算できます。

[5-3-4]算定対象期間が1年でない場合にも、本方法論の算定式は適用できるのでしょうか?

本方法論では算定対象期間が1年の場合を例とした算定式を示していますが、算定対象期間に応じて適宜パラメータをあわせることが適切です。例えば、算定対象期間が半年の場合は、半年での未利用材使用量や運搬車両の走行距離等をモニタリングし、算定に用います。

[5-3-5]木質ペレットを同一都道府県内で使用する場合、運搬に伴うCO2排出量は算定しなくてよいのでしょうか?

木質ペレットが使用されなかった場合に使用されていた化石燃料(灯油等)も、石油が輸入された港や製油所から消費地まで同じように運搬されており、CO2を排出しています。本方法論では木質ペレットを同一都道府県内で使用する場合には、化石燃料の輸送距離と同程度とみなすため、算定する必要はありません。

[5-3-6]排出削減量計算に組み込むのは、オフセット・クレジット制度への参加意思を何らかの形で表明した消費者に対する販売分のみに限定することとなっていますが、参加意思の表明は具体的にどのような方法があるのでしょうか?

例えば、下記のような方法があります。

  • 対面でペレットを販売する場合、オフセット・クレジット(J-VER)制度の説明文を消費者に手渡し、同意する場合にサインをしてもらう。
  • インターネット等でペレットを販売する場合、住所等の登録時に、オフセット・クレジット制度の趣旨の説明を付記し、「同意する」にチェックを入れてもらう。

[5-3-7]プロジェクト開始後に参加意思の表明をした消費者への販売量も、クレジット発行の対象となるのでしょうか?

対象となります。ただし、プロジェクト開始後に参加意思を表明した消費者に対する参加表明以前のクレジットについては、参加意思表明以前についても販売量の特定(モニタリング)が可能な場合のみ、遡ってクレジットを要求することができます。

[5-3-8]木質ペレットの品質規格はあるのでしょうか?

財団法人 日本住宅・木材技術センターが自主規格を作成しておりますので、こちらもご参照ください。

木質ペレット品質規格原案

[5-3-9]木質ペレットの原料の一部の含有される国産の未利用材以外のバイオマスの割合は、どのように把握すればよいでしょうか?

例えば、以下の方法があります。

  • 当該ペレット工場が使用するバイオマス種類ごとの容積・重量比率から把握する。
  • 当該ペレット工場において、ペレット原料として使用されるバイオマスと同じ保存場所に運び込まれるバイオマス種類ごとの容積・重量比率から把握する。

なお、国産の未利用材以外のバイオマスの割合は、原則として1年間毎に測定して下さい。
ただし、仕入原材料の構成に大きな変化が生じた場合には改めて測定して下さい。

[5-3-10]木質ペレットの含水率は計測しなくてもよいのでしょうか?

木質ペレットの単位発熱量の計測方法によって異なります。
方法論E003(木質ペレットボイラー)では、下記の算定式で代替熱量を算出します。
ペレット重量[ton]×単位発熱量[GJ/ton]
一方、方法論E001(木質バイオマスボイラー)では、下記の算定式で算出します。
バイオマス重量[dry-ton]×(1-含水率)×単位発熱量[GJ/dry-ton]
E001では絶乾ベース(Dry base; 水分を含まない状態)で単位発熱量を把握しているのに対して、E003は湿潤ベース(Wet base; 水分を含んだ状態)で把握していることを示しています。
ただし、E003の場合でも木質ペレットの単位発熱量を絶乾ベースで把握することを妨げるものではありません。絶乾ベースで把握した場合には、木質ペレットの含水率も把握したうえで、E001と同様の計算によって代替熱量を算出することが可能となります。

[5-3-11]適格性基準の条件2に「※建築廃材は対象外」という条件がありますが、原料となる木材が建設工事に伴う廃棄物であった場合、その木材は対象とすることはできないのでしょうか?

「※建築廃材は対象外」としている主旨は、建設リサイクル法の「建築物等に係る分別解体等及び再資源化等の義務付け」により、有効利用が促進されていることにあります。ただし、分別解体等・再資源化等の対象となるのは、あくまで"建設資材"の特定建設資材(木材もこれに含まれる)であることから、建設工事に伴う廃棄物であっても、"建設資材"でなければ(例えば、伐採木、伐根材、梱包材等であれば)対象とすることができます。

[5-3-12]適格性基準の条件2の説明に「林地残材以外の木質バイオマス(製材端材等)については、未利用又は廃棄物であったことを何らかの方法で証明することが求められる。」とありますが、木質バイオマスの仕入先(製材所等)から"廃棄物"として処理されている木質バイオマスは同条件を満たすことになりますか。

方法論上の適格性条件の説明<未利用の木質バイオマスに限定>に記載されていますとおり、「プロジェクトが実施されない場合でもエネルギー利用されていたと想定される木質バイオマスを、化石燃料と代替しても追加的なCO2削減にはならない」ため、廃棄物として処理された木質バイオマスであっても、既にエネルギー利用されている場合は対象外となります。
従いまして、未利用の木質バイオマスであるか否かを判断するにあたっては、現に埋立処理や単純焼却処理といった廃棄がなされている「廃棄物」であることをご確認いただく必要があります。

[5-4] E004.廃食用油由来のバイオディーゼル燃料の車両等における利用

[5-4-1]プロジェクトで発生する副生成物処理にかかる電力、化石燃料の使用に伴う排出量はカウントしなくてよいのでしょうか?

副生成物の処理においても電力や化石燃料が使用されることがありえます。
しかし、本方法論と関連するポジティブリストの適格性基準にて「精製されるバイオディーゼル燃料の原料が、従来エネルギー利用されていなかった植物性廃食用油であること」であることが定められており、ベースライン・シナリオにおいて廃棄処理にも電力や化石燃料の使用がありますが、こちらもカウントしないこととしています。
したがって、プロジェクト・シナリオにおける副生成物の処理における電力や化石燃料と、ベースライン・シナリオにおける廃棄処理における電力や化石燃料とが相殺するものとして、カウントは不要としています。

[5-4-2]プロジェクトで発生する副生成物処理であるグリセリンを燃料利用する場合に、排出削減量としてカウントしてよいのでしょうか?

本プロジェクトにおいては、グリセリンは燃料利用されなかったことを想定して策定しております。グリセリンを化石燃料代替として燃料利用した場合には、排出削減効果もあると考えられますが、現行は排出削減量としてカウントしない方法論としています。

[5-4-3]E004では、どのような車両等、使用燃料が対象になるのでしょうか?

「E004. 廃食用油由来のバイオディーゼル燃料の車両等における利用」が適用できる車両等の対象設備・機器、使用燃料の概要については、下表のとおりです。各種条件については、適格性基準をご参照下さい。

対象設備・機器 使用燃料
混合比率5%以下の
バイオディーゼル軽油混合燃料
軽油と混合しない
バイオディーゼル燃料
道路運送車両法に規定される公道を走行する車両 J-VERプロジェクト対象 J-VERプロジェクト対象
但し、
①自動車検査証の備考欄に「バイオディーゼル燃料の併用使用」が記載されること ②「高濃度バイオディーゼル燃料等の使用による車両不具合防止のためのガイドライン」に準拠した整備・点検が行われること
公道を走行しない特定特殊自動車のうちオフロード法(特定特殊自動車排ガスの規制等に関する法律)の適用を受けた車両 J-VERプロジェクト対象
但し、
①脂肪酸メチルエステルが質量比0.1%以下の軽油(バイオディーゼル燃料を混合しない軽油)のみを使用することを前提に製作された特定原動機として届出が行われている車両はJ-VERプロジェクト対象外 ③オフロード法の適用以前の車両は、J-VERプロジェクト対象外
(対象外)
ディーゼルエンジン機器(但し、上記①、②及び鉄道、船舶、航空機等を除く) J-VERプロジェクト対象 J-VERプロジェクト対象
但し、
①機器メーカーへのヒアリング等により、安全性や排出ガス対策の観点から想定される機器の不具合を特定し、当該不具合の発生を最小限にするための点検・整備計画の提出、利用者責任による機器管理が行われること
ボイラー等の燃焼装置
  • 協議会モニタリング規格を満たしたバイオディーゼル燃料、または
  • メーカーが許容したバイオディーゼル燃料であれば、他の化石燃料との混合比率は特段規定しない。
但し、
①機器メーカー等へのヒアリングにより安全性や排出ガス対策の観点から想定される機器の不具合を特定し、適切な機器の改良を施すこと、当該不具合の発生を最小限にするための点検・整備計画を提出し、バイオディーゼル燃料の利用者の責任において、当該計画に従って機器管理が行われることを条件とする。
[5-4-4]オフロード法が適用される農業用車輌や建設用車輌の場合、どのような確認が必要なのでしょうか?

公道を走行しない特定特殊自動車のうちオフロード法(特定特殊自動車排ガスの規制等に関する法律)の適用を受けた車両については対象となります。
但し、脂肪酸メチルエステルが質量比0.1%以下の軽油(バイオディーゼル燃料を混合しない軽油)のみを使用することを前提に製作された特定原動機として届出が行われている車両については、対象外となります。

参考)
特定特殊自動車排出ガスの規制等に関して必要な事項を定める告示
特定特殊自動車排出ガスの規制等に関して必要な事項を定める告示の一部を改正する告示

[5-4-5]適格性基準の条件2に「※建築廃材は対象外」という条件がありますが、原料となる木材が建設工事に伴う廃棄物であった場合、その木材は対象とすることはできないのでしょうか?

「※建築廃材は対象外」としている主旨は、建設リサイクル法の「建築物等に係る分別解体等及び再資源化等の義務付け」により、有効利用が促進されていることにあります。
ただし、分別解体等・再資源化等の対象となるのは、あくまで"建設資材"の特定建設資材(木材もこれに含まれる)であることから、建設工事に伴う廃棄物であっても、"建設資材"でなければ(例えば、伐採木、伐根材、梱包材等であれば)対象とすることができます。

[5-4-6]適格性基準の条件2の説明に「林地残材以外の木質バイオマス(製材端材等)については、未利用又は廃棄物であったことを何らかの方法で証明することが求められる。」とありますが、木質バイオマスの仕入先(製材所等)から"廃棄物"として処理されている木質バイオマスは同条件を満たすことになりますか。

方法論上の適格性条件の説明<未利用の木質バイオマスに限定>に記載されていますとおり、「プロジェクトが実施されない場合でもエネルギー利用されていたと想定される木質バイオマスを、化石燃料と代替しても追加的なCO2削減にはならない」ため、廃棄物として処理された木質バイオマスであっても、既にエネルギー利用されている場合は対象外となります。
従いまして、未利用の木質バイオマスであるか否かを判断するにあたっては、現に埋立処理や単純焼却処理といった廃棄がなされている「廃棄物」であることをご確認いただく必要があります。

[5-5] E005.下水汚泥由来バイオマス固形燃料による化石燃料代替

[5-5-1]既存燃焼施設の改修/更新工事あるいは新規燃焼施設の導入工事に伴うCO2排出量は考慮する必要があるのでしょうか?

排出削減量の計算を簡素化するために、既存燃焼施設の改修/更新工事や新設燃焼施設の導入に伴うCO2排出量は考慮する必要はありません。

[5-5-2]下水汚泥をバイオマス燃料化する際に使用する燃料の運搬に伴うCO2排出量は考慮する必要があるのでしょうか?

当該の化石燃料(重油など)あるいはバイオマス燃料(木質チップなど)は、本プロジェクトにおけるバイオマス燃料化施設で利用されていなくても、他の施設で利用されていただろうと想定されます。したがって、追加的なCO2排出は発生しないとみなし、考慮する必要はありません。

[5-5-3]算定対象期間が1年でない場合にも、本方法論の算定式は適用できるのでしょうか?

本方法論では算定対象期間が1年の場合を例とした算定式を示していますが、算定対象期間に応じて適宜パラメータをあわせることが適切です。例えば、算定対象期間が1ヶ月の場合は、1ヶ月での下水汚泥使用量や運搬車両の走行距離等、算定に必要なパラメータを全てモニタリングし、算定に用います。モニタリングは定められた測定頻度より、頻繁に実施される分には構いません。なお、定められた測定頻度を上回る頻度で測定した場合には、下記いずれかの方法を選択することができます。

  1. 測定した頻度毎に算定する
  2. 規定の測定頻度毎に平均値をとる

[5-6] E006.排熱回収・利用

[5-6-1]E006.排熱回収・利用の方法論はどのようなプロジェクトに適用できるのでしょうか?

この方法論は、ポジティブリストの適格性基準を満たすプロジェクトに利用できます。 例えば、以下のようなケースが該当します。

  • ボイラー(熱源設備)で発生させた蒸気で水を温水にする設備(熱利用設備)に、蒸気ドレンの排熱回収装置を設置し、その排熱を利用して水(被加熱流体)を予熱する
  • 工業プロセスから回収された排熱を利用して発電し、系統電力を代替する
  • 化石燃料を利用した温水器(熱源設備+熱利用設備)に、排ガスの排熱回収装置を設置し、その排熱を利用して水(被加熱流体)を予熱する

ボイラー、ファンヒーター等の熱源設備にて排熱が利用されるなど、熱源設備と排熱利用設備が同一な場合も該当します。

[5-6-2]比熱容量とは?

比熱容量とは、圧力または体積一定の条件で、単位質量の物質を単位温度上げるのに必要な熱量のことをいいます。水(18℃)の場合4.184 J/g℃、空気(乾燥)の場合1.005 J/g℃、水蒸気の場合1.850 J/g℃です。

[5-6-3]「既設の排熱回収システム等(影響を受けるシステム)におけるエネルギーの追加消費」に際して、別法のモニタリング・算定の提案例は?

既設の排熱回収システム等、影響を受けるシステムにおける効率低下や熱量低下が生じる可能性がある場合、方法論ではその影響を排出削減量の算定に反映することを求めていますが(例えば方法論6.2等)、それらを上手くモニタリングできる場合は良いですが、そうではない場合も往々に想定されます。そのため、既設の排熱回収システム等が影響を全く受けないことを想定し、その監視指標と理論値を設定し、実際の値との差異を見る方法が考えられます。
「排出増(保守的なみなし量)」=「プロジェクト後の実測値 - 影響がない場合の理論値」から推計監視指標は、プロジェクト対象となったシステム全体やモニタリング機器の設置状況に応じて、個別に設定することが求められます。監視指標の例としては、活動原単位あたりの熱源設備への燃料投入量などがあります。

<排出増の有無及び算定の為の手順例(あくまで一例です)>

  1. 排出増が生じているかどうかを確認するため、プロジェクト実施前の燃料投入量とプロジェクト実施後の燃料投入量を比較する(蒸気の消費状態が同じだった場合。異なる場合には原単位を用いる)ための、監視指標の設定
  2. 上記監視指標として設定した燃料投入量の比較の結果、プロジェクト期間中において、燃料投入量が増加した場合、既設の熱回収システム(下図では右下の熱源(ボイラー)への未利用蒸気の投入と余熱)の効率悪化が発生していると考えられるため、「追加使用される燃料投入量」に相当する排出増分をプロジェクト削減量から差し引く必要がある。
  3. 上記で生じていると考えられる排出増分の保守的なみなし量の算出方法は、次の計算式で求める。
    燃料投入量(実測値) - 燃料投入量(理論値)
    ※理論値:影響が無い場合の理論値。この場合、例えば過去1年間の燃料投入実績、設計値など


<ベースラインの状況例>

<プロジェクトの状況例>

[5-7] E007.薪ストーブにおける薪の使用

[5-7-1]薪を燃焼することに伴うCO2排出量は算定しなくてよいのでしょうか?

算定する必要はありません。薪を燃焼させると当然CO2は発生しますが、樹木はその成長過程で同量のCO2を大気中から吸収するため、薪からのCO2排出量は、長期的な視点に立つとゼロとみなすことができます。

[5-7-2]算定対象期間が1年でない場合にも、本方法論の算定式は適用できるのでしょうか?

本方法論では算定対象期間が1年の場合を例とした算定式を示していますが、算定対象期間に応じて適宜パラメータをあわせることが適切です。例えば、算定対象期間が半年の場合は、半年での国産材使用量や運搬車両の走行距離等をモニタリングし、算定に用います。

[5-7-3]薪を同一都道府県内で使用する場合、運搬に伴うCO2排出量は算定しなくてよいのでしょうか?

薪が使用されなかった場合に使用されていた化石燃料(灯油等)も、石油が輸入された港や製油所から消費地まで同じように運搬されており、CO2を排出しています。本方法論では薪を同一都道府県内で使用する場合には、化石燃料の輸送距離と同程度とみなすため、算定する必要はありません。

[5-7-4]排出削減量計算に組み込むのは、オフセット・クレジット制度への参加意思を何らかの形で表明した消費者に対する販売分のみに限定することとなっていますが、参加意思の表明は具体的にどのような方法があるのでしょうか?

例えば、下記のような方法があります。

  • 対面で薪を販売する場合、オフセット・クレジット(J-VER)制度の説明文を消費者に手渡し、同意する場合にサインをしてもらう。
  • インターネット等で薪を販売する場合、住所等の登録時に、オフセット・クレジット制度の趣旨の説明を付記し、「同意する」にチェックを入れてもらう。

[5-7-5]プロジェクト開始後に参加意思の表明をした消費者への販売量も、クレジット発行の対象となるのでしょうか?

対象となります。ただし、プロジェクト開始後に参加意思を表明した消費者に対する参加表明以前のクレジットについては、参加意思表明以前についても販売量の特定(モニタリング)が可能な場合のみ、遡ってクレジットを要求することができます。

[5-7-6]適格性基準の条件2に「※建築廃材は対象外」という条件がありますが、原料となる木材が建設工事に伴う廃棄物であった場合、その木材は対象とすることはできないのでしょうか?

「※建築廃材は対象外」としている主旨は、建設リサイクル法の「建築物等に係る分別解体等及び再資源化等の義務付け」により、有効利用が促進されていることにあります。
ただし、分別解体等・再資源化等の対象となるのは、あくまで"建設資材"の特定建設資材(木材もこれに含まれる)であることから、建設工事に伴う廃棄物であっても、"建設資材"でなければ(例えば、伐採木、伐根材、梱包材等であれば)対象とすることができます。

[5-7-7]適格性基準の条件2の説明に「林地残材以外の木質バイオマス(製材端材等)については、未利用又は廃棄物であったことを何らかの方法で証明することが求められる。」とありますが、木質バイオマスの仕入先(製材所等)から"廃棄物"として処理されている木質バイオマスは同条件を満たすことになりますか。

方法論上の適格性条件の説明<未利用の木質バイオマスに限定>に記載されていますとおり、「プロジェクトが実施されない場合でもエネルギー利用されていたと想定される木質バイオマスを、化石燃料と代替しても追加的なCO2削減にはならない」ため、廃棄物として処理された木質バイオマスであっても、既にエネルギー利用されている場合は対象外となります。
従いまして、未利用の木質バイオマスであるか否かを判断するにあたっては、現に埋立処理や単純焼却処理といった廃棄がなされている「廃棄物」であることをご確認いただく必要があります。

[5-8] E011.ボイラー装置の更新

[5-8-1]ボイラー設備そのものの更新以外に、付帯設備(例えば配管断熱など)の導入を行う場合には、これら付帯設備の効果もJ-VERの対象としてもよいのでしょうか?

原則として、削減効果は主たる技術(ボイラー更新)のみでモニタリング算定することとしています。ただし、設備の構造や、モニタリングコスト等の理由により、ボイラーのみによる削減効果のモニタリングが困難な場合には付帯設備分も考慮に入れても結構です。
ただし、従である当該付帯設備の効果が,主たる技術の削減効果を上回らないようご留意ください。

[5-9] E013.フリークーリング及び外気導入による空調の省エネルギー

[5-9-1]比熱容量とは?

比熱容量とは、圧力または体積一定の条件で、単位質量の物質を単位温度上げるのに必要な熱量のことをいいます。水(18℃)の場合4.184 J/g℃、空気(乾燥)の場合1.005 J/g℃、水蒸気の場合1.850 J/g℃です。

[5-10] E014.アイロン装置の更新

[5-10-1]「アイロン装置の更新」方法論はどのようなプロジェクトに適用できるのでしょうか?

この方法論は、方法論の適格性基準を満たすプロジェクトに利用できます。
例えば、ボイラー(熱源設備)で発生させた蒸気を利用するアイロン装置・設備(リネン類を仕上げ、乾燥させるアイロン装置等)を更改し、使用する蒸気を削減することでボイラー等の熱源設備における化石燃料や電力の消費量を削減するケースが該当します。

本方法論で想定するシステムイメージとモニタリングポイント

[5-10-2]各算定式に対応するモニタリングポイントはどうなっているのでしょうか?

各算定式を用いた際のモニタリングポイントは下記「モニタリング項目表」を参照して下さい。

<モニタリング項目表>
モニタリング ベースライン排出量 プロジェクト排出量
5.1 5.2 6.1 6.2
項目 パラメータ 単位仕事量あたりエネルギー消費量が合理的に説明できる場合 蒸気のエンタルピーを用いて算定する場合 ボイラー等の熱源設備で消費された化石燃料量と電力量から算定する場合 蒸気のエンタルピーを用いて算定する場合
①消費電力 PECボ    
②化石燃料 PFCy      
③水エンタルピー(温度) PH給    
④蒸気エンタルピー(圧力・温度) PH蒸    
⑤稼働時間 PTC機      
⑥仕事量 PMLy      

※「単位仕事量あたりエネルギー消費量が合理的に説明できる場合」にはベースラインのアイロン装置が単位仕事量を処理するためにボイラー等の熱源設備で消費された仕事量あたりの化石燃料消費量(BFCボ,化)・電力消費量(BECボ,電)を別途測定する必要がある。
※水・水蒸気のエンタルピーについては「日本機械学会蒸気表(1999)」等を参照し、各圧力・温度下のエンタルピーを計算する。

[5-10-3]機器を新設する場合、「従来型」と合理的に説明するためにはどうすればよいのでしょうか?

例としてメーカーや販売代理店・商社の有する販売実績から最も売れている機器を従来型機器と設定することが考えられます。その際、販売実績を示すための資料を同時に提出して頂くことが必要となります。

[5-10-4]高効率技術の例として、どのようなものがあるのでしょうか?

従来装置と比較して使用エネルギーを低下させている機構の一例としては、下図のように小径の加熱シリンダを導入することでリネン類から水分を蒸発させる「渡り」の部分を拡張し、乾燥能力を向上させることで乾燥処理スピードを向上させ、乾燥に用いる蒸気の消費量を削減するものがあります。

従来機との基本構造比較

[5-10-5]エンタルピーとは?

エンタルピー(enthalpy)とは、物体が内部に貯えている総エネルギー(熱量の合計)をいいます(単位質量当たりの量を表す場合は「比エンタルピー(kJ/kg)」といいます)。本方法論の算定式において、水のエンタルピーは顕熱(温度変化に関係する熱量)と潜熱(状態変化に関係する熱量)の合計値であり、以下の式で表されます。

エンタルピー(全熱量)=顕熱+潜熱

例として、標準大気(0.1MPa)における100℃の飽和水蒸気1kgが有するエンタルピー(全熱量)は次のように計算できます。ここで、顕熱と潜熱の値は日本機械学会蒸気表を参照しています。

h"[エンタルピー(全熱量)]=h'[顕熱]+r[潜熱]
             =419+2,256
             =約2,675(kJ/kg)

(蒸気表出典:1999 日本機械学会蒸気表)

[5-10-6]配管のロスは考慮しなくてもよいのでしょうか?

ボイラー等熱源設備からアイロン装置まで蒸気を送る配管が炭酸マグネシウム・グラスウール・ロックウール・石綿等を用いて保温処理されている場合は、配管ロスの値が蒸気エンタルピーと比べて十分に小さいため算定式には含めません。
配管ロスが非常に大きいと考えられる場合、合理的な算定方法により算出された配管ロスは必要に応じて、ベースラインならびにプロジェクト排出量の算定にて加味して下さい。

[5-11] E015.小水力発電による系統電力の代替

[5-11-1]既存設備の改修/更新工事に伴うCO2排出量は算定しなくてよいのでしょうか?

排出削減量の計算を簡素化するために、既存設備の改修/更新工事や新規設備の導入に伴うCO2排出量は考慮する必要はありません。

[5-11-2]算定対象期間が1年でない場合にも、本方法論の算定式は適用できるのでしょうか?

本方法論では算定対象期間が1年の場合を例とした算定式を示していますが、算定対象期間に応じて適宜パラメータをあわせることが適切です。
例えば、算定対象期間が半年の場合は、半年での発電量や補機電力消費等をモニタリングし、算定に用います

[5-11-3]補機の使用に伴うCO2排出は算定しなければならないのでしょうか?

補機の使用に伴うCO2排出は算定をする必要があります。ただし、場合によってはデフォルト値を使用することも可能です。詳しくは方法論6.1項をご参照下さい。

[5-12] E016.コジェネレーション設備の導入

[5-12-1]コジェネレーションの導入以外に、付帯設備(例えば配管断熱など)の導入を行う場合には、これら付帯設備の効果もJ-VERの対象としてもよいのでしょうか?

原則として、削減効果は主たる技術(コジェネレーション導入)のみでモニタリング算定することとしています。
ただし、設備の構造や、モニタリングコスト等の理由により、コジェネレーションのみによる削減効果のモニタリングが困難な場合には付帯設備分も考慮に入れても結構です。
なお、従である当該付帯設備の効果が、主たる技術の削減効果を上回らないようご留意ください。

[5-13] E018.廃棄物由来のバイオガスによる熱および電力供給のための化石燃料代替

[5-13-1]既存設備の改修/更新工事に伴うCO2排出量は算定しなくてよいのでしょうか?

排出削減量の計算を簡素化するために、既存設備の改修/更新工事や新規設備の導入に伴うCO2排出量は考慮する必要はありません。

[5-13-2]算定対象期間が1年でない場合にも、本方法論の算定式は適用できるのでしょうか?

本方法論では算定対象期間が1年の場合を例とした算定式を示していますが、算定対象期間に応じて適宜パラメータをあわせることが適切です。
例えば、算定対象期間が半年の場合は、半年での発電量や補機電力消費等をモニタリングし、算定に用います。

[5-14] E020.古紙廃プラ固形燃料(RPF)の製造・利用

[5-14-1]プロジェクトの実施以前から廃棄物処理施設において廃棄物焼却による熱回収または発電が行われていたかどうか等は、どのような方法で調べることができるのでしょうか?

一般廃棄物処理施設については、地方公共団体における一般廃棄物処理施設が特定できる場合には、各地方公共団体への問合せや、「一般廃棄物処理事業実態調査(環境省)」※にて、焼却施設別に余熱利用の状況を調べることができます。
産業廃棄物処理施設については、産業廃棄物処理契約書や産業廃棄物管理票(マニフェスト伝票)に記載される中間処理方法の確認、または下記のような調査票を用いて、以前の廃棄物処理状況を確認することができます。

環境省一般廃棄物処理実態調査結果 (該当年度の「施設整備状況」にて、焼却施設での場外での余熱利用がないか、燃料化施設や資源化施設に該当するか等を確認できる)

プロジェクト代表事業者)殿

廃棄物由来燃料の原料に関する利用状況 調査票

20××年×月×日

「(プロジェクトタイトル)」にて古紙廃プラ固形燃料(RPF)の原料として当社が供給する廃プラ等の廃棄物は、以前は下記のように利用されていたことを証します。


(1)廃棄物の区分

□ 産業廃棄物(廃棄物処理事業者:            )
□ 一般廃棄物(廃棄物処理施設:             )

(2)廃棄物の処理方法

□ 焼却処理
□ その他の処理方法(マテリアル資源としてのリサイクル等)

(3)焼却処理におけるエネルギー利用の有無

□ 発電(施設外への供給/施設内での自家消費)← いずれかに○
□ 熱回収(施設外への供給/施設内での自家消費)← いずれかに○

(原料供給事業者 代表者)

(氏名)(押印)

[5-15] E021. 廃棄物処理施設における熱回収による廃棄物のエネルギー利用

[5-15-1]ラベルの使用の際、何に気をつけなくてはいけないのか。

一般廃棄物処理施設については、地方公共団体における一般廃棄物処理施設が特定できる場合には、各地方公共団体への問合せや、「一般廃棄物処理事業実態調査(環境省)」※にて、焼却施設別に余熱利用の状況を調べることができます。
産業廃棄物処理施設については、産業廃棄物処理契約書や産業廃棄物管理票(マニフェスト伝票)に記載される中間処理方法の確認、または下記のような調査票を用いて、以前の廃棄物処理状況を確認することができます。

環境省一般廃棄物処理実態調査結果 (該当年度の「施設整備状況」にて、焼却施設での場外での余熱利用がないか、燃料化施設や資源化施設に該当するか等を確認できる)

プロジェクト代表事業者)殿

廃棄物由来燃料の原料に関する利用状況 調査票

20××年×月×日

「(プロジェクトタイトル)」にて古紙廃プラ固形燃料(RPF)の原料として当社が供給する廃プラ等の廃棄物は、以前は下記のように利用されていたことを証します。

(1)廃棄物の区分

□ 産業廃棄物(廃棄物処理事業者:            )
□ 一般廃棄物(廃棄物処理施設:             )

(2)廃棄物の処理方法

□ 焼却処理
□ その他の処理方法(マテリアル資源としてのリサイクル等)

(3)焼却処理におけるエネルギー利用の有無

□ 発電(施設外への供給/施設内での自家消費)← いずれかに○
□ 熱回収(施設外への供給/施設内での自家消費)← いずれかに○

(原料供給事業者 代表者)

(氏名)(押印)

[5-16] E022.廃棄物処理施設における熱回収による廃棄物のエネルギー利用

[5-16-1]廃棄物処理施設における熱回収によって発電された電力を、電力会社に販売し、不特定多数の需要者が利用する場合は該当するのでしょうか?

廃棄物処理施設における熱回収によって発電された電力について、需要者側での電力量がモニタリングできる場合のみ、本方法論が適用できます。
系統電力に接続して不特定多数の需要者が利用する場合については、送電ロスの率が不明、プロジェクトがなかった場合の需要者側でのエネルギー使用状況が不明である等、必要情報が不確定であることが想定されるため、本方法論の対象外としています。
但し、今後、新たな方法論の策定または本方法論の改訂によってオフセット・クレジット(J-VER)制度の対象とする可能性はあります。

[5-17] E024.太陽光発電による系統電力の代替

[5-17-1]既存の系統電力の使用がなく、太陽光発電システムを新規導入する場合にも、プロジェクトとして認められますか?

太陽光発電システムを導入しなければ、既存の系統電力を使用していたと想定される場合は、条件3「太陽光発電システムによって生成された電力が系統電力の使用を代替すること。」を満たすと考えて差し支えありません。

[5-18] R001.森林経営活動によるCO2吸収量の増大(間伐促進型プロジェクト)

[5-18-1]プロジェクトにおける今後の間伐計画を森林施業計画と一致させる必要はあるのでしょうか?

森林経営活動の実施により、その後の森林環境が高い公益的機能を有し、かつ森林吸収源としての機能が強化されることが必要であることから、適格性基準条件2において、「2007年4月1日以降に森林施業計画等に基づき施業(間伐)されたものであること」として、森林施業計画等に基づいた適切な間伐を行うプロジェクトを対象としていることから、過去の間伐実績および今後の間伐計画のいずれも森林施業計画と一致させる必要があります。もしも、今後の間伐計画が森林施業計画と一致しない場合は、森林施業計画または今後の間伐計画を変更する必要があります。

[5-18-2]R001においては、転用や主伐が制限されていますが、具体的にはどのような制限を何年間うけるのでしょうか。
また、プロジェクトにおける算定対象小班以外の森林所有者も、プロジェクト事業者と同じく制限を受けるのでしょうか。

R001で、施業計画から一部の間伐対象地を抽出してプロジェクトの対象地(以下、プロジェクト対象地)とする場合、以下の2種類の小班が存在することになります。

①施業計画内の、プロジェクト対象地となる小班
②施業計画内の、プロジェクト対象地とはならない小班

それぞれの小班において、方法論R001の適格性条件2及び約款の森林特約第2条により、転用や主伐について以下の制限を受けることになります。

①の小班:

  • クレジット発行対象期間内(平成20年4月1日から25年3月31日まで)に土地転用・主伐を計画・実施してはならない。
  • 永続性担保期間内(平成25年4月1日から平成35年3月31日まで)に土地転用を計画・実施してはならない。
  • 永続性担保期間内(平成25年4月1日から平成35年3月31日まで)に不適切な主伐を行ってはならない(主伐を計画・実施する際は、適切に更新されなければならない)。

②の小班:

  • 永続性担保期間内(平成25年4月1日から平成35年3月31日まで)に土地転用を計画・実施してはならない。
  • 永続性担保期間内(平成25年4月1日から平成35年3月31日まで)に不適切な主伐を行ってはならない(主伐を計画・実施する際は、適切に更新されなければならない)。
  • つまり、①、②のいずれの小班においても平成35年3月31日まで※は、「土地転用」及び「不適切な主伐」を行うことはできません。また、①の小班においては、クレジット発行対象期間内に主伐を計画・実施することはできません。

    ※ 参照箇所:実施規則Ver4.3 「⑧-2 吸収プロジェクトに係る特別措置」の別紙で定める所要の措置

    なお、土地転用のうち、収用などの避けがたいものである場合は、J-VER森林管理プロジェクトで制限している土地転用には該当しません。

    ①の土地を、プロジェクト事業者等(プロジェクト代表事業者、プロジェクト事業者、参加者)以外が所有する場合は、妥当性確認時に、当該所有者による「永続性確認覚書」(参考様式に掲載)の提出が必要になります。
    また、②の土地を、プロジェクト事業者等以外が所有する場合は、妥当性確認時に、当該所有者に向けた「永続性確認についての説明会実施記録」(参考様式に掲載)の提出が必要になります。

[5-18-3]J-VER森林管理プロジェクトでは、土地転用が制限されていますが、林道開設の為の土地転用は行ってはいけないのでしょうか。

林道開設のための土地転用は、林道開設が森林整備の推進に必要なものであると考えられることから、J-VER森林管理プロジェクトで制限している土地転用には該当せず、「収用などの避けがたい土地転用」に該当します。プロジェクト対象地内において「収用などの避けがたい土地転用」が生じた場合はJ-VER実施規則「⑧-2 吸収プロジェクトに係る特別措置」の別紙で定める所用の措置(2)を参照してください。

[5-19] R002.森林経営活動によるCO2吸収量の増大(持続可能な森林経営促進型プロジェクト)

[5-19-1]持続可能な森林経営促進型プロジェクトにおいては、適切な森林経営であることが条件となっていますが、具体的にはどういったことが必要になるのでしょうか?

オフセット・クレジット(J-VER)制度認証委員会では、当該プロジェクトがJ-VER制度の主旨に則っているかについても委員会において審議されることがあります。
具体的には、森林施業計画における「長期方針」記載事項(伐期についての考え方、プロジェクト実施地域における長期的な主伐や間伐及び更新についての将来の見込み等)に基づいて、

  • 主伐等の長期的な方針により適切で持続可能な森林経営がなされているか
  • クレジット発行期間のみならず、クレジット発行期間終了後も適切な森林経営が行われているか

等が論点となります。
委員会審議における検討の結果、当該プロジェクトにおける森林経営等がJ-VER制度上の適切な森林経営として認めがたい事由{例えば、伐期を60年に設定していて長期方針の40年後までに60年生を超える林分があるのに主伐を一切計画していない場合や、クレジット発行期間において森林施業計画から主伐実施対象林分を除外(プロジェクト対象地から除外)してクレジット期間終了後に主伐後の林分を森林施業計画に組み入れクレジット認証量を意図的に増加させようとしている場合等}があった際、オフセット・クレジット(J-VER)制度認証委員会において、プロジェクトへの登録や当該プロジェクトから生じる温室効果ガス吸収量が認証されないことがあります。

[5-19-2]R002の対象について、森林施業は間欠的に行われる場合が多く、必ずしも毎年を行っていない場合が多い。その場合でも「適切な施業」がなされていると判断されるのでしょうか?

「持続可能な森林経営プロジェクト」では、クレジット発行対象期間において主伐が計画されている必要がありますが、毎年の施業実施を条件とはしておりません。

[5-19-3]モニタリング計画書の作成にあたり、プロジェクト排出量はクレジット期間内に施業計画内で予定されている主伐に対して算定すればよいでしょうか。1990年度からの累積ではなくてよいのでしょうか。
また、主伐を行った後に植栽する場合は、植栽後の吸収量は計上対象になるでしょうか。

主伐による排出量は、吸収量と同じように、2008年度以降の主伐に対して算定が必要です。吸収量と同じように表形式にて記載してください。
なお、たとえば1995年度に間伐を行い、2010年度に主伐をしている場合は、2008年度、2009年度は幹材積の年ごとの成長量をもちいて吸収量を算定し、2010年度はそれまで成長した幹材積すべてが失われたものとして排出量を算定することになります。2011年度以降は、植栽を行わない限り吸収量はゼロとなります。植栽を行った場合は、当該林の年ごとの成長量をもちいて吸収量を算定することになります。

単位面積あたりの幹材積は、成長量を算定する際に用いたものと同じ収穫予想表(もしくは独自に作成したシステム収穫表)を用いてください。使用する収穫予想表が適切かどうかについてはモニタリングガイドラインII-22「2.2.3収穫予想表の特定」を参照してください。

[5-19-4] R002での吸収量の算定方法について、1990年度からの材積変化量(CO2吸収量)を全て把握する必要があるでしょうか?

「持続可能な森林経営促進型プロジェクト」では、1990年度以降に間伐・主伐・植栽の施業が実施された森林の吸収量を対象にしますが、クレジット化できるのは2008年4月以降の吸収量のみとなります(1990年度~2007年度までの吸収量まで遡ってクレジット化はできません)。
したがって、2008年4月以降に実施した森林における材積変化量を収穫予想表等から算出し、CO2吸収量に換算することになります。

[5-20] R003:植林活動によるCO2吸収量の増大

[5-20-1]伐採跡地に植林していますが、植林プロジェクトに申請可能でしょうか?

基本的に、森林であったところが伐採された跡地での植林は植林プロジェクトの対象にはなりません。ただし、J-VER制度において植林プロジェクトの対象とできるのは適格性基準の条件1にあるとおり「2008年3月31日時点で森林計画対象森林ではない土地での植林」となっておりますので、この要件を満たしていれば、申請が可能となります。

[5-20-2]開発途上跡地を水源涵養林として復元するための植林を行っているのですが申請可能でしょうか?

Q5-19-1のとおり、開発途上跡地であっても、「2008年3月31日時点で森林計画対象森林ではない土地での植林」である要件を満たしていれば、植林プロジェクトの対象となり、申請が可能となります。
なお、2008年3月31日時点ですでに森林計画対象森林である場合、植林プロジェクトの対象とはできませんが、R002の持続可能な森林経営促進型プロジェクトの要件を満たすことで、R002のプロジェクトの一部として申請が可能となります。

[5-20-3]若齢林の場合であっても、地位の特定に必要なプロットの設定、及び地位の特定作業は、クレジット期間を通じて一度のみでよいのでしょうか。

若齢林であっても、プロットの設定及び地位の特定を再度行うことは求められていません。
ただし、成育状況を見て、特定をしなおす事が妨げられているものではありません。

[5-20-4]下刈りを実施した場合、排出量として計上する必要がありますか?

現行方法論においては、下刈りは排出量として計上することは求めていません。

[5-21] L001.低タンパク配合飼料による豚のふん尿処理からのN20排出抑制

[5-21-1]算定対象期間が1年でない場合にも、本方法論の算定式は適用できるのでしょうか?

本方法論では算定対象期間が1年の場合を原則として算定式を示していますが、算定対象期間に応じて適宜パラメータをあわせることが適切です。
例えば、算定対象期間が10ヶ月の場合は、10ヶ月での算定に必要なパラメータを全てモニタリングし、算定に用います。モニタリングは、定められた測定頻度より頻繁に実施されることは妨げません。
なお、定められた測定頻度を上回る頻度で測定した場合には、下記いずれかの方法を選択することができます。

  1. 測定した頻度毎に算定する
  2. 規定の測定頻度毎に平均値をとる

[5-22] L002.家畜排せつ物の管理方法の変更

[5-22-1]算定対象期間が1年でない場合にも、本方法論の算定式は適用できるのでしょうか?

本方法論では算定対象期間が1年の場合を例とした算定式を示していますが、算定対象期間に応じて適宜パラメータをあわせることが適切です。
例えば、算定対象期間が1ヶ月の場合は、1ヶ月での未利用材使用量や運搬車両の走行距離等、算定に必要なパラメータを全てモニタリングし、算定に用います。モニタリングは、定められた測定頻度より頻繁に実施されることは妨げません。
なお、定められた測定頻度を上回る頻度で測定した場合には、下記いずれかの方法を選択することができます。

  1. 測定した頻度毎に算定する
  2. 規定の測定頻度毎に平均値をとる